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池田 光則

IKEDA Mitsunori

コース:グローバル・スタディーズコース
メールアドレス:ikeda@
ホームページ:
オフィスアワー:シラバスを参照してください。
専門領域:言語学
大学院担当:文化システム専攻 言語学
山形大学研究者情報:http://yudb.kj.yamagata-u.ac.jp/html/518_ja.html

※メールアドレスの@以降は「human.kj.yamagata-u.ac.jp」になります。

研究テーマ

  • (1)ゲルマン諸語統語法,特に語順の歴史的変化に関する研究。(2)類型論および機能的見地から古高ドイツ語および中高ドイツ語における従属節のふるまいを考察する。

論文

  • 山形方言の中の世界標準,山形学研究,13 14-22,2016年01月
    単著
  • 古高ドイツ語Tatianにおける関係文について-関係文の語順と小辞thar-,東北大学言語学論集,(2) 45-56,1993年03月
    単著
  • 古英語および古高ドイツ語における語順変化に関する一考察,東北大学言語学論集,(3) 37-47,1994年03月
    単著
  • 類型論的に見た古高ドイツ語の関係節,東北大学言語学論集,(4) 1-9,1995年03月
    単著
  • 古高ドイツ語における主語代名詞―ドイツ語における主語代名詞の登場の要因について―,文化,52(3/4) 41-58,1989年03月
    単著
  • 類型論および機能的観点から見た中高ドイツ語における副文と指示代名詞,東北大学言語学論集,(7) 37-50,1998年03月
    単著
  • 古高ドイツ語 Tatian における現在分詞の用法について― Tatian の原典の問題と関連して―,東北大学文学部日本語学科論集,(1) 13-24,1991年09月
    単著

著書

  • 遠い方言、近い方言(共著),山形大学出版会,2012年03月
  • ゴットフリート・フォン・シュトラースブルク『リヴァリーンとブランシェフルール』(共著),大学書林,1992年04月

学外での活動(高大・地域連携等)

  • 山形大学都市・地域学研究所 公開講座,2015年10月
  • 「若者の東北方言」(やまがた夜話・ゆうキャンパスステーション),2012年10月
  • 「若者の東北方言」(公開講座・山形大学人文学部),2011年06月
  • 「若者言葉って,チョーヤヴァくなくない?―若者言葉の創造性」(公開講座・山形大学人文学部),2009年06月
  • 山形県立酒田東高等学校1・2年次合同大学出前講義,2022年09月
  • 山形県立山形中央高等学校 出張講義,2020年10月
  • 山形県立米沢東高等学校 総合大学体験学習『出前講座』,2019年10月
  • 研究室訪問(山形県立長井高等学校 二年次「課題研究」に係わる調査訪問),2019年08月
  • 出張講義(山形県立山形北高等学校 人文社会系連続講義),2018年06月
  • 出張講義(福島県立須賀川桐陽高等学校 第1学年出前講座),2017年12月
  • 出張講義(山形県立米沢東高等学校 総合大学体験学習『出前講座』),2017年10月
  • 出張講義(山形県立新庄北高等学校 模擬講義),2016年10月
  • 研究室訪問(山形県立新庄北高等学校),2016年07月
  • 出張講義(國學院大學栃木高等学校 大学出張講義),2016年06月
  • 出張講義(岩手県立不来方高等学校 大学出前講義),2016年05月
  • 秋田県立湯沢高等学校・大学訪問・模擬講義,2015年09月
  • 「ことばの意味を分析する―現代言語学の視点から」(山形県立楯岡高等学校 大学等進学説明会(模擬講義)),2014年10月
  • 「ことばの仕組みを考える―英語と日本語は似ているか?」(新潟県立三条高等学校 大学教授講義),2013年12月
  • 「ことばの仕組みを考える」(新潟県立小出高等学校 進路ガイダンス・出張授業),2012年12月
  • 「ことばの仕組みを考える―英語と日本語は似ているか?」(秋田県立大曲高等学校 大学模擬講義),2012年10月
  • 「教養科目における大人数講義の授業実践」(石巻専修大学 平成22年度教員セミナー),2010年12月
  • 「ことばの仕組みを考える―日本語と英語は似ているか?」(山形県立酒田西高等学校 模擬授業),2010年10月
  • 「ことばの学問」意味を分析する―現代言語学の視点から」(出前講義・福島県立郡山高等学校),2009年11月
  • 「ことばの学問」(秋田県立本荘高等学校・出前講義),2009年07月
  • 山形県方言研究会事務局担当,2005年01月-2013年03月

相談に応じられる分野

  • 言語学・ラテン語・英語

インタビュー

 ― : 先生が研究されている言語学というのはどんな学問ですか?
池 田: 人間は言語学とは言葉の仕組み(規則)を解明し、なぜそのような仕組みになっているのかを説明しようとする学問です。言語学は大きくわけて、ある時代の言語だけを取り上げて研究する「共時言語学」と言語がどのように変化したかを研究する「通時言語学」という2つの種類があり、私が研究しているのは主に「通時言語学」で、八世紀から十一世紀頃までの中世時代のドイツ語を対象に主として「語順」の変化を研究しています。
 ― : 日本語では、歴史をさかのぼっても語順は変化していないようですが。
池 田: その通りです。日本最古の『古事記』を見ても昔からSOVの語順は変化していません。しかしヨーロッパの言語には最初に副詞などがあっても必ず動詞が文の2番目にくるドイツ語などや、動詞が最初に来るアイルランド語などがあります。これらの言語はもともとインド・ヨーロッパ祖語と呼ばれる一つの言語から派生したのですよ。それなのにどうして語順が変化したのか、それが大きな疑問です。
 ― : 現代のヨーロッパの諸言語は、ある祖先の言語から分かれてできたのですね。
方言が分化するのと似ていますね。
池 田: そのようなイメージです。同じ言語をしゃべる部族が何らかの理由で分かれた後、言語もそれぞれ別個に少しずつ変化していった結果が現代の諸言語であると考えられています。
 ― : 変化をたどる資料はたくさん残っているのですか?
池 田: 昔は録音機械もありませんから話し言葉は消え、書き言葉のみが残ります。そのためさかのぼるには限界があります。少ない資料から証拠となるものを集め、説を組み立てていくのが通時言語学のおもしろさです。
 ― : 先生はなぜ言語学、特に通時言語学を選んだのでしょうか?
池 田: 大学で第2外国語としてドイツ語を学習し、不規則な変化をする動詞を楽をして暗記しようとして教科書巻末の動詞の一覧表を分類してみると、7つくらいのパターンに分類できることに気がつきました。後で詳しく調べてみると、自分の分類が正しかったことがわかり、嬉しかったです。また中学、高校と丸暗記していた英語の不規則動詞も同じような分類ができ、その原因がドイツ語と英語が同一の祖先をもつ言語から分化した言語ということを知り、言語の歴史(変化)に興味を持ちました。
 ― : 最後に高校生に一言お願いします。
池 田: 言語に限らずある現象に接したときに常に「なぜそうなっているか?」ということを考えてみる態度を身につけることが大切です。山形大学人文学部は先生と学生が親密ですぐに疑問について話し合えます。しかしその前に自分なりに考えて得た結論を持っていきましょう。きっと自分で考えないで先生と話したときよりももっと深く話し合えると思います。

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