教員紹介

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教員紹介

高橋 和

TAKAHASHI Kazu

コース:地域公共政策コース
メールアドレス:kazu@
ホームページ:
オフィスアワー:金曜日12:00-14:00
専門領域:国際関係論
大学院担当:社会システム専攻 国際関係論
山形大学研究者情報:http://yudb.kj.yamagata-u.ac.jp/html/216_ja.html

※メールアドレスの@以降は「human.kj.yamagata-u.ac.jp」になります。

研究テーマ

  • (1)東欧における国際関係,および下位地域協力,特にチェコ西部国境地帯で終成されている「ユーロリージョン」と呼ばれる国境を跨ぐ自治体協力が,「ヨーロッパ統合」の中で果たしている機能について考察する。 (2)人の移動(移民)に関して、移動の権利と国家による管理の強化の間でトランスナショナルコミュニティの役割について分析・考察をする。 (3)20世紀初頭のチェコ社会主義運動におけるナショナリズムの影響について,ボブミール・シュメラルという人物をとおして考察する。

論文

  • 人の国際移動をめぐる研究の動向ーヨーロッパにおける人の移動の自由と管理,山形大学法政論叢,(58.59) 43-69,2014年03月
    単著
  • チェコ・ドイツの和解はいかに行われたか?,早稲田平和学研究,(6) 19-36,2013年03月
    単著
  • 欧州東部における越境地域協力(CBC)の変容ーEU対ロシア?,山形大学紀要(社会科学),43(2) 19-34,2013年02月
    単著
  • EUにおける地域協力の制度化の進展と地域的空間形成に関する一考察,山形大学紀要(社会科学),36(2) 47-67,2006年02月
    単著
  • 「EUの東方拡大と下位地域協力ーー南東欧安定条約をめぐってーー」,山形大学法政論叢,(30) 41-66,2004年04月
    共著
  • 東中欧における人の移動と下位地域協力・・ユーロリージョンの活動と評価の観点から,山形大学法政論叢,(27) 73-97,2003年04月
    共著
  • ヨーロッパにおける‘地域’の意味ーー中・東欧の視角からーー,筑波大学国際政治経済学研究科『国際政治経済学研究』No.7, ,2001年03月
    共著
  • ユーロリージョンにおける協調と対立ーー下位地域協力の拡大とその要因ーー, 山形大学『山形大学紀要(社会科学)』第30巻2号, ,2000年02月
    共著
  • 下位地域協力における地域的利害実現のためのメカニズムーーユーロリージョン・ナイセ/ニサの事例を中心にーー,山形大学法学会『山形大学法政論叢』第16号, ,1999年07月
    共著
  • 「欧州における下位地域協力ーーチェコ西部におけるユーロリージョンの活動を中心 にーー」,環日本海学会『環日本海研究』第4号 , ,1998年10月
    共著
  • 「欧州における下位地域協力-チェコ西部におけるユーロリージョンの活動を中心に」,『環日本海研究』,(4) 28-43,1998年04月
    共著
  • Cross Border Cooperation among Local Governments between Western Europe and Eastern Europe:Activities of the Euroregions as Subregional Cooperation,北海道大学「ロシア西側周辺における環内海地域協力の研究」, ,1998年03月
    共著
  • Political Reorganization and Regional Cooperations in "East Europe".,University of Tsukuba, Why Global Uniformity?, 301-320,1995年04月
    共著
  • 東欧の民族と国家-チェコスロヴァキアの連邦制をめぐって-,筑波大学『新国際システム特別プロジェクト年次研究集会報告書II』,II 525-541,1994年04月
    共著
  • チェコスロヴァキア共産党設立に関する一考察,東欧史研究,(16) 2-20,1993年04月
    共著
  • ヨーロッパ統合と"東欧"における地域協力の試み,外交時報,(1292) 68-84,1992年04月
    共著
  • 第一次世界大戦前のポーランド移民-移民と国民化政策-,津田塾大学『諸地域における移民労働者の実態に関する比較研究』, 39-47,1990年04月
    共著
  • チェコスロヴァキア共産党結成期における民族問題とボフミール・シュメラル-最近の研究動向を中心に-,東欧史研究,(12) 2-22,1989年04月
    共著
  • チェコスロヴァキア独立運動におけるチェコ社会民主党の活動に関する覚え書き,1917年-1918年,津田塾大学『国際関係学研究』,(14) 1-10,1987年04月
    共著
  • ボフミール・シュメラルと"チェコ問題"-チェコスラヴ社会民主党の民族問題に関する一考察,津田塾大学『国際関係学研究』,(9) 87-98,1983年04月
    共著
  • チェコスラヴ社会民主党と普通平等選挙権獲得闘争,1905-1907,津田塾大学『国際関係学研究』,(5) 81-92,1978年04月
    共著

著書

  • 変貌する権力政治と抵抗,彩流社,2012年11月
  • EU統合の流れの中で東欧はどう変わったか,弘前大学出版会,2010年12月
  • EU スタディーズ3 国家・地域・民族,勁草書房,2008年09月
  • Migration, Regional Integration and Human Security (Co-auther),Ashgate,2006年03月
  • 『帝国アメリカのイメージ』(共著),早稲田大学出版部,2004年04月
  • 東欧(二版),,2001年05月
  • 「チェコスロヴァキア共産党の設立に関する一考察」東欧史研究,№16(1993),,2001年01月
  • ‘Cross Border Cooperation among Local Governments, ’百瀬宏編著『ロシア西側周辺における環内海協力の研究』「スラブ・ユーラシアの変動」重点領域研究成果報告書№69,1998年3月。,,2001年01月
  • ‘Political Reorganization and the Regional Cooperation in Eastern Europe,’ H.Kleinschmidt(ed.), Why Global Uniformity? ⅠUniversity of Tsukuba, 1995。,,2001年01月
  • Varieties of Regional Integrations, ⅠM&unster, Lit Verlag 1995,(共著),,2001年01月
  • 『下位地域協力と転換期国際関係』有信堂,1996年,(共著),,2001年01月
  • 『国際地域統合のフロンティア』彩流社,1997年,(共著),,2001年01月
  • 国際地域統合のフロンティア(共著),彩流社,1997年04月
  • 下位地域協力と転換期国際関係(共著),有信堂高文社,1996年04月
  • 東欧(共著),自由国民社,1995年04月
  • Varieties of Regional Integration(Co-authers),Lit Verlag,1995年04月
  • エリア・スタディ(共著),総合法令,1993年04月
  • 女たちの世界文学-塗り変えられた女性像-(共著),ウィメンズブックストア松香堂書店,1991年04月
  • ロシア革命と東欧(共著),彩流社,1989年04月
  • 世界の国シリーズ8,東欧(共著),講談社,1984年04月

学外での活動(高大・地域連携等)

  • ハイチの地震と国際協力(出張講義 ・宮城学院高等学校),2010年03月

相談に応じられる分野

  • 国際交流・自治体の国際化・環日本海交流

インタビュー

 ― : 先生の専門は国際関係学と東欧地域研究ということですが、どのようなものなのでしょうか?
高橋和: 国際関係学というのは、例えば、ある国が発展出来ず停滞したままであるというときに、なぜこの国は発展しないのだろうと考えます。そのときに、国内に汚職があるとか、紛争があるとか、内的要因を考えるわけですが、それだけではなく、軍事的な脅威が原因で経済制裁を受けているとか、民族問題で隣接する国家から脅威を受けているために軍事費に膨大な予算を使っているとか、他の国との関係という国際的な環境を考える必要があります。このように、世界のなかの様々な問題を、関係性のなかで考えるというのが国際関係学の考え方です。
学生のみなさんのなかには、地震で国家が壊滅状態になったハイチに、なぜ日本が援助しなければならないのか、韓国や中国ならお隣さんだから、といえるけど、なぜあんなに遠いところに?という疑問を投げかけてくる人がいます。それに答えるには、国際社会の構造を知らなければなりません。つまり世界は様々な形でつながっているので、世界全体が安定化しないと、自国も安定しないという状況があります。
しかし国際社会とは非常に厄介で、国際社会の単位は国家で、国家主権を基礎としていて、それが最大の権威です。したがって、大国だからといって他国に命令はできないし、人口が少ない小国とも対等の関係です。国連でも総会では、どの国も1票しか持っていないわけですから。したがって現実の世界では、国際社会の安定のため、たとえば核兵器廃絶には合意できるが、自国が廃絶できるかといえばできない、といったような国際社会の安定を優先する考えかたとそれぞれの国家の利益を優先する国家主権との対立が常におこります。
冷戦終結以降、グローバル化という言葉でいわれるように、国際社会は繋がってしまっているので、アメリカで金融危機が起こると世界中に広がってしまい、否が応でも連動してしまいます。どこかの国で紛争が起こると隣の国に波及し、世界全体の政治や経済に影響するので、国際社会としては協力しなければならない、それをどうやっていくのか考えていくのが国際関係学です。一国の利益を国際社会全体の利益とどのように整合させていくか、それが今、国際関係学が目指している方向です。
 ― : 東欧地域研究というのはどのようなものでしょうか。
高橋和: 私は、東欧の歴史に関心があり、東欧の国々が国際関係のなかでどうやって翻弄され続けてきたのかを研究してきました。例えばチェコですが、第一次大戦後にチェコ人とスロヴァキア人の「民族自決」を認められて独立しましたが、チェコスロヴァキアとして独立した国の人口の3割はドイツ人でした。それでもチェコスロヴァキアでは、ヒトラーがドイツ人の民族自決を唱えてズデーテン地方の割譲を要求するまで、ドイツ人とチェコ人の対立はほとんどなかったのです。独立の根拠となった「民族自決」は、国家を分離するための根拠にもなりました。こうして民族自決が引き金となって、第二次世界大戦が起こってしまいます。第二次世界大戦後、チェコスロヴァキアでは、ドイツ人が住んでいた土地没収し、200万人のドイツ人全員を国外追放としてしまったのです。追放されたドイツ人のなかには、チェコ人とともにナチス・ドイツに対する抵抗運動をおこなっていた人々の含まれていたのです。これはチェコだけでなく東ヨーロッパ全体で起きました。
追放されたドイツ人の多くはドイツとの国境地帯に住んでいました。さらに、1948年にはチェコスロヴァキアで共産党政権が成立したために、西ドイツとの関係は厳しいものとなりました。そのため、チェコードイツ国境地帯は東西分断線となり、国境地域は、辺境となっていました。1989年に社会主義政権が崩壊し東西国境が開かれると、人々の交流は復活し、西ドイツからは開発のための資本が入ってきました。チェコ人はこれを歓迎するいっぽうで、またドイツに支配されるのではないかと不安になったのです。そこで始まったのが越境地域協力(Cross-Border Cooperation: CBC)です。これは、国境を越えて、国家レベルではなく自治体レベルで協力しようというものでした。その協力体がユーロリージョンと呼ばれているもので、現在ヨーロッパには、150を越えるCBCが設置されています。
このCBCの地理的な拡大、また制度的にも今までの国家による意思決定に地方自治体やさまざまな任意団体を加えて意思決定を行う仕組みというのは、いままで国家主権を根拠に国家中心で行われてきた国際政治の考え方を大きく変えるものです。東欧の地域の変化をみていると、そのなかで、世界全体の政治の仕組みが変わっていくことを実感できます。
 ― : 国際関係学の面白さとはなんでしょうか?
高橋和: 小さなところを見ながら世界全体が見える、というところですね。
たとえば、コーヒー1杯の値段はどうやってきまるのか。実際に売るときの豆の値段は1kgで100円にもなりません。それが消費者の手に渡るときには2600円くらいまでになります。コーヒーを生産している途上国に先進国が資本を投じ、大量生産をして現地の人の何百倍という効率で収穫していきます。それとの競争価格になってしまうので、資本がない途上国では対応できない事態です。このように目の前のコーヒーを飲みながら世界全体の政治経済構造を考えることができます。
 ― : 最後に高校生に一言お願いします
高橋和: 自分が生きている世界は自分だけで成り立ってはいない、ということを常に考えてほしいです。関係性の世界を意識してください。

ユーロリージョンの分布状況(2006)
(図挿入)http://www-h.yamagata-u.ac.jp/interview/img/takahasi-n_01.jpg

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