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デニス・ロバートソン

下平 裕之(翻訳)

勁草書房:2015年

〔内容紹介〕

 本書は、ケインズと同時代のケンブリッジ学派に属する経済学者デニス・ロバートソン(1890-1963)に関する最新の体系的著作であり、『経済学における偉大な思想家』シリーズの1冊として刊行された。本書は23章からなり、ロバートソンの生涯と主要著作・論文、そしてそれらの相互関係が詳細に検討されている。本シリーズは研究者以外の一般の読者も対象としているため、文章は平易であり専門用語についてもわかりやすい読み替えがなされるなどの工夫が行われている。
 本書の最大の貢献は、伝記的・文学的知見から従来理論史的な研究では言及されなかったロバートソンの経済学に関する新たな解釈を提示したことであり、彼の文学的手法との理論的分析との連関を明らかにしたことや、彼がケインズ革命を受容できなかった本質的理由を経済学の背後にある人間性に求めた点などが興味深い。

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