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法律・政治研究会(第2回)を開催しました。

2019年1月23日

 今年度第2回目の法律・政治研究会を開催しました。今回は、高橋和教授(専門:国際関係論)によって、「越境地域協力(CBC)研究の変容と課題」と題する報告が行われました。グローバル化の進展に伴って国境を越えた人々の結びつきや活動が盛んになっていますが、越境地域協力(Cross-Border Cooperation)の発展は、それを象徴的に示す現象です。高橋教授は、長年の東欧(とりわけチェコ)研究に基づく民族とは何か、国民国家とは何かといった問題意識から、越境地域協力の典型例であるユーロリージョンの展開を研究することの意義を提示されました。ややもすると、ヨーロッパにおける越境地域協力の進展はEU統合に寄与しているかどうかといった観点からのみ評価される傾向がありますが、そうした成果だけでなく、進展・深化するプロセスに着目してそのことが伝統的な主権国家間の枠組み(ウェストファリア体制)にどのような影響を及ぼしているのかを見極め、理論化していくことの重要性が示されました。

 報告後は、そもそもなぜヨーロッパで越境地域協力が進展したのか、協力の実態、東アジアにおける可能性、日本にとっての意義など多くの刺激的な議論が行われました。日本は海に囲まれているということで越境地域協力になじみがないと思われがちですが、ユーロリージョンには海を隔てたものも多くあり、日本そして山形にとっても越境地域協力の実例から様々な示唆を受けることができるとの思いを強くした研究会となりました。

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