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人文学部法経政策学科法律コース(現・人文社会科学部総合法律コース)卒業生が 令和4年公認会計士試験に合格!

2022年12月13日

人文学部法経政策学科法律コース(現・人文社会科学部総合法律コース)卒業生(小笠原ゼミ(民法ゼミ)所属)の庄司周平さんが、令和4年公認会計士試験に合格しました。庄司さんは2017年3月に人文学部法経政策学科法律コースを卒業、検察事務官として働いたのちに2022年に退職し、1回目の挑戦で見事に合格を勝ち取りました。

~庄司さんから受験生および在学生へのメッセージ~

○公認会計士について
大まかな説明になりますが、企業が作成する財務諸表に対して、その内容に誤りやごまかしがないかどうかということを、証拠を集めてチェックする「監査」を主に行う仕事です。これによって、世の中の投資家はその企業の成績表でもある財務諸表の内容が正しいものであると信頼し、安心して企業の行先を予測し、投資を行うことができます。投資が盛んに行われれば、企業が活動していくための資産を増やすことができます。

要するに会計士は経済のインフラを整える側面がある会計のプロであり、「市場の番人」などとも呼ばれることがあります。その他、会計知識を活かして税務業務やコンサルティング業務などに携わる会計士もおり、会計士は幅広いフィールドで活躍しています。

試験について、令和4年度は合格者のうち25歳未満の割合が65%に達しています。最難関資格と数えられることもありますが、毎年高校生の合格者もおり、学歴を問わず合格者が輩出されています。

○初めて公認会計士を知った頃
公認会計士という資格を知ったのは大学4年の頃、サークル同期の才女が同資格に合格し学内表彰を受けていた時でした。当時はそういう資格があるのかぁ、という程度にしか考えておらず、深く知ろうともしませんでした。それどころか、会計学の講義で会計との相性の悪さを感じ、2度と会計に携わらないと心に決めていました。何があるか分からないものですね(その講義で買った電卓で合格まで走り続けました)。小笠原奈菜先生のゼミで法律を勉強していたこともあり、法律を活かせる仕事として公務員を選択しました。

○勉強を始めるまで
公務員としては5年間働きました。3年目に差し掛かった頃、司法試験合格者の優秀な上司が会計の知識が深く絡む案件に苦戦していた様子を見て、会計を勉強すればこんなに凄い人よりも得意な分野が持てるのではないか?と思い、初めて関心を持ち始めました。また同じ頃、ライフイベントを想像したり、キャリア形成を考えたりするうちに、役所はあくまでも公益に資するために働く場所であり、自分の願望を叶えてくれるわけではないのだということを感じるようになりました。

そこから、文系で、公務員の職歴しかなくても自分の思い描いたキャリア形成ができて、働き方もできるだけ自由度が高い仕事・転職先はないだろうか?と考えた時に、「公認会計士」がヒットし、興味の湧いていた会計の勉強を本格的にやろうと決意することになったのです。弁護士等ではなかった理由は、当時の上司と同じ土台に立つことなど想像するだけでも畏れ多かったという消極的な理由でもありましたが、合格実績を見て会計士の方が努力すれば何とかできるのではないかというポジティブな直感があったこともあります。その後、仕事と勉強の両立、その後の退職、退職後の約6か月の受験専念生活など、合格までの約3年の期間に語り尽くせないドラマがありましたが、本筋から逸脱してしまうので本稿では割愛します。

○学生の皆さまへ
私は、公認会計士を目指すことの魅力を次のように認識しています。
・会計、監査、税務等のプロとして幅広いフィールドで活躍できる
・公益性の高い仕事として社会貢献の意欲を満たすことができる
・国際業務も盛んに行われており、語学力の活かせる仕事でもある
・専門性の高さから、ライフイベントに縛られないキャリア形成ができる
・リモートワークが進行し、場所にとらわれない働き方ができる
・難しいことをやり遂げたという成功体験から自信を持つことができる
・失敗したことに対するリカバリーや改善策の立て方が上手になる
(・学生合格すると学生をしながら非常勤監査で働ける(かなり高単価です))

大学生になり、将来のことを考えなければな、でもやりたい事が分からないな…という方も、多いのではないかと思います。そのような方で、上の魅力を見て「良さそう」と思った方には会計士試験は1つの選択肢としてお勧めしたいです。大きな覚悟、継続的な努力こそ必要になりますが、正しい方法で正しく努力すれば、合格はいずれ見えてきます。また勉強の内容についても、会計、監査等の仕事に必要な知識や概念を身につけることができるので、私はそれ自体を体験型のインターンのようなものと肯定的に捉えていました。気になる方は日商簿記などから少しトライしてみて、合っているかどうかを決めるのもよいかもしれませんね。

最後に、試験のこととは直接関係ありませんが、大学生活を振り返ると沢山失敗ができる環境だったと思います。私自身、サークルを上手くまとめられず反感を買ったり、外国で友達と酔い潰れて現地人に引かれたり、先生に不遜な態度を取ってしまったり、色々な失敗をして悪い思い出が沢山あります。それでも、そうした悪い思い出は、良い経験でもありました。チームの上の立場で物事に挑戦したり、勢いで海外に行ってみたり、立場の垣根を越えた交流をしたりと、どれも卒業後には中々得難くなるような機会であり、今となってはどれも体験しておいて良かったなと思うのです。これは何でも思い切ってやってみた結果の、財産だと思っています。

大学時代は気が付きませんでしたが、後から思えば、大学は人生を変えたいと思えばその日からでも変えられるチャンスが、沢山転がっていました。私の今回の試験勉強も、年齢や仕事のこともあり勢いで飛び込むにはかなり勇気を要し、大学時代などにもっと早くに気づいて始められたら良かったな、と思うことがしばしばありました。

在学生の皆さんにも、できるはずがないとか、無理に決まっているという過剰な恐怖感を持たず、何事にもどんどん飛び込んでみてほしいです。1人で実現しにくいことなら、誰かの助けを真摯に求め、道を切り拓いて行ってみてください。皆さんの今後の大学生活、卒業後の人生が引き続き充実した素晴らしいものとなることをOBの1人として祈っています。

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